◆ 世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ
                     住職 杉山徳成

◆ タイ仏跡を訪ねる旅   古賀 寿夫
◆ お寺の役割   副住職 杉山智之
◆ 韓国花まつり  副住職 杉山智之
◆ トピックス 懇親旅行等
◆ 平成20年アラカルト
◆ 寺院よりのご案内
◆ 編集語記
◆  世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ                 住職 杉山徳成
 『安穏』とは親鸞聖人のお手紙にある『世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ』という言葉によるものですが、戦火の絶えぬ現在の世界情勢や、戦争こそないものの凶悪な事件が相次ぎ、自殺者が一年間に三万人以上という日本社会の現実をみつめると、誰もが共感する言葉でしょう。新しい年を迎えると、クリスマスツリーは去年のものとなり、門松もいわゆる松の内を過ぎると過去のものとなります。今年の歳末には、また新しいクリスマスツリーや門松が立てられて、今年は去年となっていきます。こうした時間の流れと共に生じては消え、消えては生じる、すべての事象のすがたを、仏教では『無常(常住ではない)』という心理が時の流れとして顕かになっているということでしょう。そうしますと、去年といい今年といってもそれは断絶していながら続いているのです。仏教の教えから言えば何を目指して、何処を目指して今日を生きるかということが何よりも大切なことになります。
『世のなか安穏なれ』とは、その目指すべき方向を示す言葉なのです。言葉のみ一人歩きすると、お祈りの言葉と誤解する人もあるようですが、『わが身の往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころいれて申して』それは、本願の念仏に出遇った喜びに生きる者のあり方を示されたものであり、どの宗教にもまして平和を説く仏教の真髄を踏まえた願いであり実践です。
 
◆  タイ仏跡を訪ねる旅                          古賀 寿夫
御堂内墓地 九月二十六日、住職ご夫妻はじめ十五名の皆さんと、空路タイ国へと向かいました。チェンマイに二泊、バンコクに三泊の旅です。
仏跡巡りの巻
  まずはバンコクから北へ七十キロのチェンマイ観光です。国内屈指の大仏像を有する「花園寺院」。千米の山腹に鎮座する「ドイ・ステープ寺院」では、門を潜ると金色に輝く黄金の大仏塔がそびえ、境内には仏像が所狭しと並んでいました。大地震で半壊し、今も崩れ落ちた状態で修理保存されている巨大な仏塔のチェディールアン寺院。北部最高の格式を誇る中心寺院等々、独自の様式で造られた古都の面影が偲ばれます。かたや、首都バンコクでは、川の辺にそびえる「暁の寺院」。この塔はヒンドゥー教のシバァ神の信仰の象徴だそうです。塔の表面に埋め込まれた陶器の欠片に陽光が反射することで、対岸から見た塔は神々しい輝きを放ってとても綺麗です。王宮ワット・プラケオ。歴代の国王が住んでいた宮殿と歴代国王を祭る現役の王室守護寺院の「エメラルド寺院」があります。寝釈迦仏で有名なワット・ポー、黄金輝く巨大な本尊に思わず合掌。ラーマ五世博物館。ラーマ五世王が造成したデュシット庭園内に王家専用の別宅として建造された。黄金チーク材造りの木造建築として世界一の規模といわれる宮殿だそうです。バンパイン宮殿、チャオプラヤ川に浮かぶ歴代王様の優雅な夏の離宮。水上パレスの景観はお伽の国を見るようです。アユタヤ遺跡。朽ち果てた三基の仏塔は観光ポスター等でよく見かけるアユタヤの象徴的建造物。王宮のエメラルド寺院にも匹敵する王室守護の重要な寺院。ウートーン王が留学僧の為に建立、寺の象徴である高さ七十二米のアユタヤ最大級の仏塔は、ビルマ軍戦勝記念に建てられたもの。又、ビルマ軍によって特に激しく破壊され、頭部を刈り取られた仏像の胴体ばかりが並んでいるもの等々、戦争の残酷さ愚かさを改めて思い知らされました。
●ショー&グルメの巻
  メーサーの象調教センターでは象の曲芸ショー。圧巻はお絵かき、長い鼻で綺麗な花の絵を描きます。チェンマイの夜のハイライトは古典舞踊。爪の舞を見ながら珍しいカントーク料理の御馳走。名物のナイトバザール街の散策。怪しげな品から掘り出し物まで何でもありの賑やかさ。一時の滞在でしたがその雰囲気は味わえました。バンコク初日の晩餐は、日本流シャブシャブ「タイスキ料理」に舌鼓。ソンブン・シーフード店では新鮮な海鮮料理。小泉元総理も来店賞味されたとか・・。水上マーケットも体験。小舟二隻に分乗して、網の目状の運河巡り。船着き場では、新鮮なフルーツをみんなで美味しく頂きました。和食の「日本亭」では席上自己紹介。御堂内墓地故郷の味にほっとしながら至福のひと時でした。バンコクにお別れの夜、紹興酒で乾杯。バンド演奏をバックに中華料理をおいしく頂きました。その後、一路空港へ。ナイトフライトも快適で、「全員無事」という最高の土産を抱いて帰国しました。
御堂内墓地
 
◆  お寺の役割                            副住職 杉山智之
 浄土真宗のお寺として又僧侶としての役割や仕事は、仏法を伝えることである。その仏法の中心が
阿弥陀様の働きであり、開祖親鸞聖人の教えである。ただ、世間がお寺に何を求めているのかという事を考えると、法事や葬式などの儀式と答える人が大多数だと思われる。それは宗教教育もなく、儀式や墓参り以外ではお寺に行く機会もなく生活してきたからであろう。
浄土真宗の繁盛地に行けば、生活と密接したところにお寺がある。幼稚園や保育所を経営するお寺も多く、生まれてから死ぬまでお寺と関わっている人も少なくない。悲しみの場だけではなく、喜びの場でももちろんお寺が会話の中に出てくる。しかし、この埼玉県ではそうはいかない。
大切な家族が亡くなって初めて自分の宗教、宗派について考える。田舎に電話して聞くまでは浄土真宗だと知らなかったとよく聞くが、仏壇もなく、お墓もない、お寺にも行った事がない人生では仕方のないことであろう。
肉親の死の縁、仏壇の引き取り、両親との同居など、様々な理由でお寺に足が向くようにはなるが、いきなり難しいお経、難しい説法では、次回からは二の足を踏んでしまうのが正直なところだろう。
そこで、身の丈に合ったことをし、提供することが大切だが、そこが難しい。お寺には、子どもから大人、お経を暗記している人もいれば、見たこともない人もくる。法話が楽しみな人もいれば、自分は関係ないと思う人ももちろんいる。「みんなちがってみんないい」とは、金子みすゞさんの言葉だが、求めるもの、願うこと、習慣が違う人達には仏教の教え、浄土真宗の教えを少しずつ伝えていくより手だてがない。だから、様々な場を作ることが大切であろう。法話会、輪読会、こども会、婦人会、壮年会、盆踊り、お彼岸、お盆、清掃奉仕・・。求めていることに答えていける。そして、一人でも多くの人が、浄土真宗の教えを喜び、手を合わせる人生を過ごす。そんな場を提供できるお寺であり続けたいものである。
 
◆  韓国花まつり                          副住職 杉山智之
 新緑が綺麗な五月のゴールデンウィーク明け、友人含め三人(みんな僧侶)でお釈迦様の花まつりの参拝・見学の為に韓国に行ってきました。 韓国は近いようでいて中々縁がなく、初めてその土地を訪れたのですが、羽田空港から二時間程で到着と、あまりの近さに海外に来た印象を全く受けませんでした。日本で花まつりと言えば、お釈迦様の誕生日のお祝いをする四月八日のことですが、新旧暦の関係で韓国では五月の第二週近辺で毎年行われているとの事、しかもその日が国民の祝日になっていることを初めて知りました。寺院数が多数ある日本では、祝日どころか、お釈迦様の誕生日でさえ知らない人が多いのに、韓国では国を挙げてお祝いをしている。その差はどこにあるのだろうか。日本に対する寂しさと同時に、韓国に対する羨望がわき上がってきました。
  韓国到着後、まず目を引いたのが、通り中に提灯が飾られ、お祝いムード一色の街並みでした。まるで七夕祭りのように、カラフルな色彩が町中を飾り、ライトアップされている。お釈迦様の誕生をこれだけ多くの人々がお祝いしていると思うと、嬉しさのあまり涙が溢れてきました。
寺院での式典にも参加しましたが、境内はたくさんの人で溢れかえり身動きが取れないくらいでした。本堂内はたくさんの供物で飾られ、セレモニーの合間は仏教参加の大合唱。ハングルのお経をはじめて見聞きし、言葉、文化が違おうとも、お釈迦様ありがとう、おめでとうという共通の思いの中での、素敵な時間でした。日本ではお釈迦様の花まつりでここまで一つの輪になっているだろうか。御堂内墓地心からお祝いする気持ちになっているだろうか。両国の仏事を比較して、望むこと、欠けていること、するべきことを考える大切な時間を過ごすことが出来た気がします。そして何よりお釈迦様の教えが世界に広がっていることに、大きな喜びをいただいた二日間でした。
  もちろんキムチなどの美味しい韓国料理も堪能し、韓流ブームで有名になった観光スポットにも足を運び、有意義な時間だったことです。
 
◆ トッピクス
懇親旅行 あしかがフラワーパーク他                  4月24日(木)
 この日は、朝から小雨の降る中 での出発となりました。
 先ず初めに足利織姫神社を見学。次に日本最古の学校である足利学校を見学しました。その後、足利氏のゆかりの寺である鑁阿(ばんな)寺(じ)を訪れました。
  午後からは、足利フラワーパークで三百本以上ある藤を鑑賞しましたが、まだ早かったため七分咲きでした。いろいろな種類の藤がありみんな興味深そうに見入っていました。
新門徒講習会                              7月5日(土)
 毎年新たにご門徒になられた方を対象に、住職を講師として行われる勉強会です。今回は約50名の出席者がありました。
  新盆の迎え方や、浄土真宗のみ教えについて住職よりわかり易い講義の後、忌憚のない質疑応答もありました。
  新たに門徒になられた方には、時期が近づきましたらご案内をさせて頂きますので是非ご参加下さい。
お寺の臨海学校
 毎年恒例のお寺の臨海学校が茨城県の阿字ヶ浦海岸で開催されました。子どもの参加者九十五名中、聞乗寺からは十九名の参加があり、それぞれ楽しい思い出となったことでしょう。
  朝と夜には正座をしてのお勤めがあり、「しびれたー。」という言葉があちらこちらから聞こえてきます。普段の生活と異なり少し戸惑い気味な表情も、時間が経てば元気一杯で、新しい友達もたくさんでき、笑顔をたくさんみることができました。海水浴、磯での生き物探し、ゲーム大会など、夏休みのいい思い出であり、親元を離れた良い経験だったことでしょう。
婦人会便り
 当時の婦人会は、毎月10日10時より例会を行っております。午前中、本堂でお勤めし、副住職より感話をお聞かせいただき、仏教讃歌の練習をし、お昼はいつもそれぞれが美味しいご馳走を持ち寄りパーティーの様、作り方を伝授したりしながら、楽しく、なごやかに懇親を深めております。
  そして、午後1時、法話会に参加し、いろんな布教使さんの有難い仏様のお心をお聞かせいただきながらの心の洗濯です。いつも雑務に追われる毎日ですが、婦人会の日は仏教中心の有難い1日です。貴女もお仲間になりませんか?
 
◆  平成20年アラカルト
松沢先生お浄土へ・・・聞乗寺本堂にてお花のおけいこ有難うございました 花祭り  楽しかった孫悟空の人形劇
浴衣姿がとっても可愛いこども達 納涼報恩踊り  今年も大盛況
盆踊りの景品  富山の黒部スイカ
            「ワー大きい、おいしそう!」
スイカ割り  右〜左〜うまく割れるかな?
奉仕の日  駐車場の除草で休憩中!
          きれいになり有難うございました
子ども会  お茶のおけいこ
       「お抹茶ちょっと苦いけどおいしい」
 
◆ 寺院よりのご案内
元旦会(がんたんえ)

1月1日午後1時より聞乗寺本堂で勤集します。新しい年を迎え、今年もお念仏中心の生活をさせていただけることへの感謝の法要です。ご家族お揃いでお参り下さい。法要後、客殿にて新年交礼会もあります。甘酒やおせち料理も用意いたしております。たくさんのご参拝お待ちしています。

報恩講法要

日時  2月11日(水・祝) 10時 勤行・法話
  11時 津軽三味線演奏会
  12時 お斎(お食事)
  1時 法話
  2時半 法要(正信念仏偈)
今年の法話のご講師は、大阪府旭区法栄寺の小林顯英師です。法要は埼玉組内法中と共に正信偈のお勤めをいたします。演奏会は事前ご案内の琵琶から津軽三味線に変更になりました。演者は富山県の高岡市を中心に幅広く活躍されています中山孝志と安藤由希子のお二人です。お楽しみ下さい。

報恩講法要とは、宗祖親鸞聖人の命日を機縁として、そのご遺徳を偲び、恩徳をたたえ、報恩の誓いを新たにする、浄土真宗の門信徒にとって最も大切な法要であります。京都の本山では親鸞聖人の命日であります一月十六日のご満座まで一週間勤修され、全国からたくさんの門信徒が参拝されます。その後全国の寺院で順次勤められていき、聞乗寺では毎年二月十一日に勤修しています。普段の本堂の荘厳とは異なり、向かって左側の余間に、親鸞聖人のご一生を絵で綴られた掛け軸(御絵伝)を四幅お掛けし、親鸞聖人のご苦労を偲びます。報恩講をご縁として、聖人のお示し下された真実の教えを生活の中で受け取り、その教えを人生を生き抜く大きな燈明とされますことを念願いたします。当日は婦人会員手作りのお斎(お食事)を用意しています。又、三階フロアでのお茶席や華道展示、趣味の展示もありますので、一日中お楽しみ下さい。お車でお越しの方は、むさしのグランドホテルさんの駐車場をご利用下さい。

春季彼岸法要  3月21日(金・祝)午前10時

本堂にて彼岸法要をお勤めいたします。家のお仏壇から過去帖やお位牌をお持ち下さい。本堂内陣
に安置し共にお勤めさせていただきます。彼岸法要後、住職による法話もございます。ご家族お揃いでたくさんのお参りお待ちしてい ます。

親鸞聖人750回大遠忌
  埼玉大会のご案内

 埼玉県内の浄土真宗の寺院合同の記念大会を大宮ソニックシティ大ホールにて行います。

日時・5月23日(土)午後1時より5時半まで

プログラム
第一部・・法要
雅楽、舞楽を織り交ぜた法要です。
第二部・・講演会
作家五木寛之氏による講演です。
第三部・・コンサート
楊興新(やんしんしん)さんによる胡弓のコンサートです。

参加申し込みのかたは聞乗寺までご連絡下さい。
 
◆ 編集後記
二〇〇八年を振り返ってみても、前半と後半でこうも世の中が変化した年はなかったのではないか。
華々しいオリンピックに胸躍らせた夏は資源高騰で、ガソリンの価格に恐々とし、また、毎月一日に値上がりする品の多さに、どうなってしまうのかと心配する日々。そんな物価高の世の中から一転、世界同時株安、百年に一度の大恐慌と、とんでもないスピードで変化し、国政も二転三転、衆議員選挙も一体いつ行われるのだろうか。全く先が読めず、不安な日々を過ごしている人も多いことでしょう。
海外に目を向けても、ミャンマーのサイクロン被害や中国の四川大地震の自然災害。テロや大不況と、中々いい話題にたどり着きません。正に仏教でいう末法でしょうか。
暗い事が多い世の中、昨年暮れの「新語・流行語大賞」に選ばれたグー!とみんながいいたくなる年になればいいなとただただ切望する次第です。
(副住職)